売れる営業チーム・できる営業チームのマネジメント
〜組織を動かすリーダーシップと人材育成の仕組みを考える〜

取締役 佐藤康二

いろいろな企業の経営支援や営業支援に関わっていると、売れる営業職、売れない営業職が存在するのがよくわかります。もちろん当社のような経営コンサルティングや教育研修を買っていただくという場合もそうです。
売れる人、売れない人が存在します。

確かに営業力、営業スキルの差は売上を左右します。ということは部門の売上、会社の売上は営業力の差によって大きく影響を受けるということです。
実際にはこのことについて明確な対応ができている会社はそう多くありません。
商品力を高める、売れる仕組み・ビジネスモデルを考えるということももちろん必要です。
しかし、いまの商品・いまの仕組みでも十分に売っている人がいることも事実です。いまの商品・いまの仕組みでもご満足いただき、買ってくださっているお客様がいることも事実です。

今回は、営業力を最大限に活かす考え方と営業マネジメントについて述べてみたいと思います。
営業職の方、営業課長やリーダー、マネジャーなどの営業管理職の方、それから経営者の皆様にも是非読んでいただきたいと思います。

商品の魅力(商品力・ブランド力)で売れるか?

新聞や雑誌、テレビを見ていると"商品力・ブランド力"で売れる話ばかりが聞こえてきます。
しかし実際のところは多くの会社で営業部門の方々の活躍によってお客様の評価を高め、売上を伸ばしているという場合がほとんどではないでしょうか。もちろん商品力が高いのに越したことはありませんが、今や商品は良くて当たり前です。消費者の選別力がこれまでになく高まっている現在、ブランド力のある一部の商品を除けば「営業職の力量差」によって売れるか売れないかが分かれているのが実態です。
特に中小企業の事例ではほとんどがそうだと思います。経営者としてはどんな営業社員でも売れる商品や仕組みがあればと思い、それを探求していく努力は不可欠です。ブランド力があって、"営業不要、注文殺到"という究極の状態が理想かも知れませんが、それでも商品の価値をお客様に正しく伝え、お客様の声を社内に活かすコミュニケーションの役割は不滅でしょう。

なぜ営業職の育成が"上司任せ・本人任せ"になってしまうのか?

しかし、このお客様とのコミュニケーションを担う顧客接点の営業職についての"人材育成"となると、いまだに多くの企業が現場任せ、上司任せにしているのが現状です。あるいは"本人任せ"で営業職個人の努力やセンス、モチベーション次第というケースもあります。
もちろん多少の研修やセミナーへの参加はあるにしても「組織として戦略的に営業職の人材育成に取り組んでいる」という例は残念ながら少数派です。
なぜでしょう?
その理由は明快です。研修効果が見えない、すなわち営業成果に結びつかないものがこれまで多過ぎたからでしょう。私が関与させていただいている多くの企業でも最初のとっかかりの課題はここです。
もちろん研修というのは効果がすぐ出るものばかりではありません。しかし営業という職種は常に業績と向き合うシビアな職種ですから、数字が上がらないなら一件でも多く回れ!なんてことになるのもまた事実です。

研修ギライな人々

そもそも「営業は研修がキライだから」という経営者や教育担当者も少なくありません。
しかし私は必ずしもそうは思いません。
効果がない、意味がない研修では誰もやりたがりません。貴重な時間だからもっともです。
いま置かれている自社の経営実態、営業実態などの現状を共有し、研修の意図を説明したうえで、成果につながる道筋をしっかりと論理的に示せば研修をやりたくないはずがありません。研修をして、成果が上がる可能性があるのならほとんどの人はやってみたいはずです。
成果が上がる可能性が見えなければ別ですが、多くの人はもっと売りたいと思っているはずです。
別の視点で考えてみましょう。
この先も人材争奪合戦は止まりません。大手企業が軒並み人材をさらっていく時代です。ですから営業マネジャーが欲しがるような"スーパー営業パーソン"にはもう巡り合えないと思ったほうが健全でしょう。
まさしく営業マネジャーには「普通の人たちといかにいい営業チームをつくるか」、つまり「普通の人が営業力を高める育成環境づくり」が求められているのです。

売れる仕組みの一環としての人材育成

営業成果が上がることと人材育成は必ず結びつきます。
よく考えれば、人が成長し、パワーが上がっていくのに成果に結びつかない方が不思議なはずです。
まさしくこれが「売れる仕組みの一環としての人材育成」ということになるでしょう。
では売れる仕組みを担う営業職の人材育成の基本的な考え方や取り組みについて、営業部門のマネジメント職である、営業マネジャーのリーダーシップを中心に整理してみましょう。

※つづきは下記PDFファイルをご覧ください。
営業管理職(営業部長・営業課長・営業リーダー)はもちろん、経営者、営業職の方も是非ご覧ください。

  • 【PDFファイル収録内容:A4版 全10ページ】
  • 1.営業力をいかに高めるか/ますます広がる営業力の差
    • ・商品の魅力(商品力・ブランド力)で売れるか?
    • ・なぜ営業職の育成が"上司任せ・本人任せ"になってしまうのか?
    • ・研修ギライな人々
    • ・売れる仕組みの一環としての人材育成
  • 2.営業管理職のリーダーシップを考える
    • ・営業管理職に求められる役割/組織力を高める2つの機能
    • ・営業管理職に求められるリーダーシップ/組織力を高める2つの視点
  • 3.いかに鍛えるか? 営業力を鍛錬する方法
    • ・営業活動そのもので育成する3つの視点
    • ・営業力を高める3つのプログラム
    • ・一つ一つの営業経験を成果に活かす/個の勝負に強い営業職づくり

売れる営業チーム・できる営業チームのマネジメント 〜組織を動かすリーダーシップと人材育成の仕組みを考える〜

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