会社経営してみませんか?
- 体験型研修(経営シミュレーション研修)のすすめ -

商品開発本部 岡本康彦

「社長、今期の採用人数はどうしますか?」

  • 「今期も黒字だ。営業キャッシュフローも2期連続で黒字だ」
  • 「このターゲットでは、ウチはシェアトップだね」
  • 「売上も伸びて利益は出ているのに、キャッシュが無いじゃないか」
  • 「在庫を圧縮してキャッシュを生まないと資金繰りが・・・」
  • 「株主総会での質疑応答は、販売部長に任せるから」
  • 「なんか、退職者が増えてないか?」
  • 「社長、今期の採用人数はどうしますか?」

このような会話が普通に交わされます。どのような場面でしょうか?

会社経営を体験

これらは、経営シミュレーション研修中に聞かれる受講生の会話です。

経営シミュレーション研修とは、仮想会社における企業活動の意思決定プロセスを疑似体験してもらう体験型研修です。具体的には、製造業の仮想会社(売上高26億7千万円、経常利益8千万円、従業員200名)を、新経営陣として経営を引き継ぎエクセレントカンパニーを目指していただきます。

経営シミュレーション研修はグループワークが中心です。
1チーム4〜5人から成るチームを、4〜5チーム作り、ひとつのチームをひとつの会社と設定して業績を競い合います。各チームは競合関係にあり、熾烈なゼロサムゲームを展開します。
チーム内ではまず社長を決め、社長を中心に各経営幹部の役割を決めます。その後、経営理念やビジョンの策定、中期経営計画の作成、利益目標などを決めます。現実の会社経営と同じです。

※経営シミュレーションはビジネスゲームともいいますが、本稿ではビジネスゲームではなく経営シミュレーションで統一させていただきます。

波乱!?の株主総会

受講生は所属するチームでは経営陣の一人ですが、同時に他チームの株主という設定になっています。 各チームの代表者は、株主である他のチームの受講生に、経営方針や経営戦略、利益目標などについて説明していただきます。 「売上高と利益の数字の整合性が取れていないのでは?」、「この計画ならもう少し利益が出るのでは?」、「御社はこのターゲットから撤退するということですね?」等々・・・株主が納得しない説明をしてしまうと、当然、厳しい質問も飛んできます。

■株主総会。中期経営計画を発表中。株主も真剣な表情で聞いています。
株主総会の様子

通常は、研修期間中に2回株主総会を行います。2回目の株主総会では、業績の結果などにより、社長の更迭や再建計画の発表(2回目の株主総会前に倒産危機があった場合)もあります。

業績の良い会社、悪い会社

同一経営環境のもとで、各チームは意思決定を行います。
経営疑似体験とはいえ業績が悪化すると、チームの雰囲気も悪くなる傾向があります。 もちろん、業績が悪化していてもV字回復を目指し、チーム全員前向きな気持ちで奮闘するチームもあります。そこは、社長を中心とした組織運営によるものでしょう。
業績の良いチームは、チームの雰囲気もよく、意思決定もスピーディです。時折、業績が良すぎるばかりに、強気で大胆な戦略を実行してしまい失敗してしまう場合もあります。

現実の会社でも、業績の良し悪しで同じような光景が見られるのではないでしょうか?

倒産経験から学べること

業績の良かったチーム、残念ながら倒産してしまったチームを含めて、最後に受講生おひとりずつ研修で学んだことを発表していただきます。

「財務知識が体系的に学べた」、「経営者の視点に立って物事を考えるため、会社を俯瞰する力が身についた」、「経営者の思考が体験できた。営業職のため、社長や経営幹部と話をする際の勉強になった」、「実際に経営体験をしてみて、経営の大変さがよくわかった」、「研修では倒産してしまったが、資金繰りの重要性を痛感した。過剰な在庫を持ちすぎないことも大切だと分かった」等々。 受講生の職種、職歴、役職、年齢により、得られることも様々です。

経営と言うと、直接自分には関係のないことと感じるかもしれませんが、研修終了後には、ご自身の日々の業務と企業活動が密接に関連しているということを実感していただけます。

意思決定の格差は業績の格差

ワンクリック5千万円。PPC広告(Pay Per Click の頭文字を取ったもので一般に「クリック課金」と呼ばれています)のことではありません。 経営シミュレーションにおける意思決定項目のひとつである製品開発費用のことです(シミュレーションソフトの画面上でクリックして、○にすると「製品開発する」、×にすると「製品開発しない」という意思決定)。さて、どう見ますか?

■生産計画の画面。「生産部長、製品開発はどうしますか?」
生産計画意思決定画面

スタート時の会社の状態は、全チーム同じです。経常利益は8千万円。8千万円の利益で5千万円の製品開発を行うかどうか? 製品の販売価格は?広告は?生産体制は?人の採用は?教育は?
毎期毎期こういったひとつひとつの意思決定の結果が、最終期に業績の格差となって表われるのです。

運不運はありません。チーム同士の競争です。業績は、各チームがどのような意思決定をしたかによって決まります。

体験学習プロセスを繰り返す

経営シミュレーション研修は体験型研修です。講師からの一方的な講義形式ではありません。もちろん、経営全般に関する知識を身につけていただくために、シミュレーションの動く数字を用いて財務諸表(損益計算書・貸借対照表・キャッシュフロー計算書)の見方や経営分析の解説、マーケティングや戦略の講義など、適宜、講師から情報提供を行います。

ですが、あくまで、主人公は受講生の皆様です。経営疑似体験を通して、受講生の皆様ご自身が、「まずやってみる」⇒「ふりかえる」⇒「考える」⇒「気づく(わかる)」という体験学習プロセスを繰り返すことが主眼となります。

経営シミュレーション研修紹介

経営シミュレーション研修導入事例

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