中堅社員・チームリーダーの能力開発のポイント(2)
〜リーダーシップの発揮とチームワークの関わり〜

取締役 佐藤康二

はじめに

組織には階層が存在します。随分フラットになってきたとはいえ、係長クラス・課長クラス・部長クラス・役員クラスと4つ程度はある会社がほとんどではないでしょうか。規模や仕事の特徴にもよりますが、階層が3つくらいのフラットな組織から6つ以上もあるような多階層の組織もあります。
いずれにしても組織の単位ごとに、トップである責任者とその部下がいます。そしてほとんどの組織単位にはその中間にあたる人がいます。組織の中でいわゆる「下っ端」となる社員でもなく、組織の責任者や長でもない中間層・中堅層の人たちです。
中間層・中堅層の人たちは、「若手社員・中堅社員・管理職一歩手前」など呼び名も様々で、概ね社歴が3〜10年くらい、30歳前後の社員のことを指します。
この層は責任者・管理職ではないとはいえ、この層の能力発揮は、組織の成果に大きな影響を与えます。実態としては各職場の現場部隊でのコアメンバーであり、体力的にも無理がきく世代ですから、バリバリ活躍してほしい年次でしょう。ですからこの中間層・中堅層への組織からの期待は非常に大きいものがあります。 ところがこの層は、業界にも仕事にも十分慣れて活躍できる素地が整っている一方で、仕事の能力やスキル、やる気には相当バラつきが出ている時期でもあります。
仕事の基本となる能力には例えば、段取り力、プロセス管理、タイムマネジメント、プロジェクトマネジメント、計画力、PDCA、コミュニケーション力、質問力、交渉力、報告・連絡・相談などいろいろなものが挙げられます。中間層・中堅層になる頃にはこのような基本となる能力に対して、それぞれの人にそれぞれの方法や解釈、ルールが定着し、良いところも悪いところもあるのが実態でしょう。直接的な部下はいなくても、一緒に仕事をする同僚や後輩社員がいる場合がほとんどですから、「先輩社員」として組織内で他者へ影響を与える存在といえます。ですから能力開発への期待が大きくなるわけです。
しかし実際には、階層研修の対象から漏れるすき間の階層である場合も多く、管理職になるまでは研修の受講機会がないというケースが見受けられます。

本稿では「中堅社員・チームリーダーの能力開発のポイント」の第2弾として、中堅社員クラスのリーダーシップの発揮とチームワークの関わりについて整理したいと思います。

チームで成果を出せるリーダーとは

上述の通り直接の部下はいなくても、中間層・中堅層の「リーダーシップ的な能力」の醸成には多くの会社が期待しています。年次が進むにつれ、経験値が高まり、仕事のレベルアップが進みます。業務範囲も広がり、難易度も高まります。職場によっては団塊世代・ベテラン社員の退職によって仕事の負荷も膨らんでいることでしょう。
仕事の量の増加に伴い、一人では出来ないこと、多くの人との関わりが求められることも増えてきます。この層の社員の仕事に対するスタンス・姿勢は、チャレンジする領域を広げるか否かの基準ともなります。そしてそれは当事者一人だけの問題ではなく、上下左右で関わる人たちに様々な影響を与えます。
職場の中核的な役割を担う、現場でのリーダークラスの社員として、チームでの仕事、チームでの成果発揮が期待されている、そういうポジションだという認識をあらためて啓蒙していく必要があります。お互いが相乗効果を発揮する、チームワークを高めて成果につなげる、それには「自分の関与度合いが大きく影響するんだ」という意識を明確にしてもらう必要がある、それが中間層・中堅層の立場なのです。
(・・・続きはPDFファイルをご覧ください)

「意図や背景、思い」まで共有する

なぜ目標を共有することが重要なのでしょうか。仕事は結局のところ一人ひとりのワークの積み重ねです。仕事を進めていけばその折々で大小さまざまな出来事が起こります。(・・・続きは下記PDFファイルをご覧ください)

それぞれの役割に光をあてる

適材適所の人員配置に気を配ることはもちろんですが、仕事には目立つ役、派手な役がある一方で、地道な役、ハードな作業を担う役もあります。このとき適材適所で分担しようとすれば、(・・・続きは下記PDFファイルをご覧ください)

口出ししないことがベスト

リーダーは、仕事を部下に任せ、物事が完了するのが理想です。トラブルや厄介ごとが起きればいやでも出番はまわってきます。もちろん、ただボーっと任せきっている、丸投げしておくという意味ではありません。
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雰囲気づくりは挨拶と声がけから

仕事に関する意見交換が活発で、アイデアや苦言、疑問や質問など思ったことが躊躇なく言える組織は、やはり「仕事もできる」という場合がほとんどです。反対に、言いたいことが言えず、聞きたいことが聞けず、タテもヨコも連携が悪いというような組織では生産性は上がりません。(・・・続きは下記PDFファイルをご覧ください)

次のステップに上るための土台づくり

リーダーの仕事は「業績目標の達成」と「組織づくり」の2つです。「目標の協働達成意識の醸成」とはまさしく、この2大テーマに関わる重要ポイントです。
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リーダーシップ開発とは

「リーダーシップを身につける」ことは2日間や3日間の研修を受講したところですぐにマスターできる類のものではありません。
日頃の活動の中で、少しずつ試行錯誤を重ねながらの自己研鑽のなかから自分なりのリーダーシップスタイルが形成されていくのです。
簡単ではありませんね。だからこそやりがいがあるのだと思います。リーダーシップについていえばそれだけ奥が深いということになるでしょう。だからこそ、リーダーシップを身につけることは大きな価値があるといえます。
(・・・続きは下記PDFファイルをご覧ください)

弊社ではこのような中堅社員・チームリーダーに対する能力開発を実施する際、各企業各職場の実態をふまえて、オリジナルの研修カリキュラムを提供しています。関係者へのインタビューやアンケートをふまえて、研修に留まらず、職場で、仕事でいかにして実践できるかを念頭に、人材育成を支援しております。
ご興味のある方は、お気軽にお問合せ下さい。

PDFファイル収録内容 [A4:8ページ]

  • ■チームで成果を出せるリーダーとは
  • ■「意図や背景、思い」まで共有する
  • ■口出ししないことがベスト
  • ■雰囲気づくりは挨拶と声がけから
  • ■次のステップに上るための土台づくり
  • ■リーダーシップ開発とは

中堅社員・チームリーダーの能力開発のポイント(2)
〜リーダーシップの発揮とチームワークの関わり〜

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