コミュニケーションは話し手と聞き手の共同作業

鈴木秀明

コミュニケーションは共同作業

会話の写真仕事をしていく上で「コミュニケーション能力が大事」だと耳にタコができるくらい聞いていると思います。スムーズに事を進めていくためには、コミュニケーションは欠かせないものです。
報告、連絡、相談、命令指導、交渉、提案、説得、問題解決、問い合わせ、注文、情報交換、友好関係つくりなど、全てがコミュニケーションを通じて行われています。

そして、もちろんこれらは一人で出来るものではありません。人と人との関わりがあって初めて成り立ちます。コミュニケーションは、話し手と聞き手の共同作業なのです。

伝える事の難しさ

特に、話し手はコミュニケーションの共同作業を忘れ、一方通行になりがちです。
しばしば、自分の言ったことが相手に全て通じたと思い込んでしまうことがあります。

  • 「俺が言ったことをわかってくれたはず」
  • 「これだけ言えば、間違いないだろう」
  • 「上手く言えないけど、感覚は伝わったから大丈夫だろう」・・・等々

これでは共同作業とは言えません。
自分の考えや意見を一方的に話すだけでなく、聞き手の立場に立った心遣いで、より具体的に、簡潔、明瞭に伝えるようにしましょう。

沈黙の理由

営業などで初めての方と二人でお会いしたとき、話しの途中で沈黙になってしまうことがないでしょうか?
沈黙になってしまうと、「次に何を話そう?」とか「何かまずいことを言ってしまったかな」「どうしたんだろう」「どうすればいいのだろう」などと思ったことはありませんか?
そして沈黙を打破しようとするあまり、何か次の話題を見つけようとしたり、変な質問をして慌ててしまい、余計気まずい雰囲気にしてしまうことはないでしょうか?

他にも面談や会議中、相手が発言しないからと言って、一方的にしゃべりすぎてしまい、気まずくなってしまったり・・・、はたまた部下を叱って気まずい雰囲気になり、部下の思いを聞かずにまた話しだしてしまったり・・・。
確かに、聞き手の沈黙が続くと話し手は焦ってしまいます。しかし、ここで相手を待たずに話をしたら、会話は一方通行になってしまいます。ここは沈黙の気まずさをグッとこらえて聞き手の理解に努めましょう。

聞き手の沈黙には必ず何か意味があるのです。

もしかしたら話を一生懸命理解しようとしているのかもしれない、質問に答えようと一生懸命考えているのかもしれない、あるいは話せない理由が何かあるのかもしれません。話し手は、聞き手が話をしたくなる雰囲気づくりを心掛けましょう。たとえ言葉には出していなくても、相手の「意図」や「気持ち」をくみとることが大切です。
上手に話そうとか、話題豊富に話そうとすることがコミュニケーションではないのです。

おわりに

コミュニケーションとは難しいものです。「相手に伝えたはず、相手の言うことが分かったつもり」の一方通行ではコミュニケーションは成立しません。
双方間のコミュニケーションが円滑に行われることにより、お互いを理解でき、意見、相談をすることができるのですね。

コミュニケーションに関する悩みは、社会で生きていく上で、尽きないことかもしれません。コミュニケーション能力がある人とは、明るく接することができるとか、相手を笑わせることができるということではなく、相手がこうしてほしいと思うことを理解している人だと思います。

※弊社では、「コミュニケーション研修」 を行っています。ご興味がありましたらお気軽にお問い合わせください。

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