中堅社員・チームリーダーの能力開発のポイント(3)
〜部下・後輩のモチベーションを高めるためには〜[前編]
取締役 佐藤康二
はじめに
今回は「中堅社員・チームリーダーの能力開発のポイント」の第3回です。
本シリーズの第1回では「コア人材の能力開発で、未来の経営力強化を!」と題し、中堅層・ミドル層を中核としたチームワークの向上策をお伝えしました。第2回では「リーダーシップの発揮とチームワークの関わり」と題し、チームで成果を出せるリーダーの特徴を整理し、チーム内でのリーダーの言動の留意点についてまとめました。
今回から2回連続して「やる気を引き出すモチベーションマネジメント」についてご紹介したいと思います。
中堅社員・チームリーダーが部門の業績を高め、組織を活性化させるためにはそのメンバーである部下や後輩のモチベーションの維持・向上が欠かせません。
また同時に、チームリーダーという立場で人をまとめる役割を担う者が、いかにして自分自身のモチベーションを高めればいいのかという視点も重要なポイントです。
当然ながら、経営者・管理者の方は、チームリーダーのモチベーションを高めるための方法として読み替えていただくことができます。
組織は人の集まりです。人のやる気・モチベーションを引き出すためにはどんな点に注意すべきか、マネジメントの考え方や手法を確認してみましょう。
モチベーションとは?
そもそもモチベーションとは何でしょうか。
一言で表現するなら「やる気」「動機づけ」となります。
やる気がある人・やる気がない人がいます。やる気があるとき・やる気がないときがあります。個人のなかでも四六時中どんな状況でもやる気満々という人はなかなかいませんよね。これを組織におきかえてみるとどうでしょう。組織は人の集まりですから、やる気がある組織・やる気がない組織というのもありそうです。この組織のやる気度合いというのはまさしく「職場風土」や「企業文化」といわれるものに通じます。
しかし「動機づけ」となると少し説明が必要かもしれません。(・・・続きは下記PDFファイルをご覧ください)
なぜ「モチベーション向上」は放置されやすいのか
モチベーションという言葉はいまやすっかり市民権を得ています。職場におけるワークモチベーションについても、話題になる機会も多いと思います。
「モチベーションが下がります」という主張をする部下もいれば、「あいつはモチベーションが低いよな」などという上司もいます。
モチベーションは高くありたいという共通認識はあっても、それを高める工夫や、低い原因を是正しようという動きはなかなか進んでいないのではないでしょうか。給料や残業などの待遇問題にばかりが話題になり、現状の経営実態から是正が難しい面もあるのかもしれません。
待遇面以外でもモチベーションの向上策は放置されるケースがありますがそれはなぜでしょうか。(・・・続きは下記PDFファイルをご覧ください)
経営者のモノサシで判断しない
業績好調な企業ならまだしも、そうでない企業においては、生き残りに向けて外部環境にばかり目がいってしまい、いかに売るか、いかにお客様を獲得するかという発想になってしまいがちです。社外の経営環境を注視することはもちろん大事です。しかし一方で内部の職場環境、組織のことは何とかなる、そんなに悪い状況じゃないという考えがありませんか。
著者が、いろいろな会社や経営者に関わり、いろいろな経営実態に触れ、制度や仕組みもみてきた感想から言えば、
・経営が苦しい時期なのに甘えたことを言う社員が多くて困る
・儲かってから言え
・モチベーションが上がるか上がらないかなんて関係ない、やれ!
こんなことを考えてしまう経営者・幹部の方も少なくないのが現状です。
そもそも経営者というのは自分自身を鼓舞し、絶対負けない、諦めないと前を向いて一生懸命に会社を成長させてきた方々です。そんな「モチベーション人間」からみれば、社員の態度や振る舞い、仕事ぶりは(・・・続きは下記PDFファイルをご覧ください)
モチベーションを高める2つの要因
モチベーションを高めるものには「内発的動機づけ」と「外発的動機づけ」という2つの要因があります。
内発的動機づけは「動因(ドライブ)」と呼ばれるもので、私たちの内部・心の中にある行動を引きおこす要因です。食欲や睡眠欲などの本能的なものから、仲間が欲しい、認められたい、もっと成長したいといったものまで様々です。
一方の外発的動機づけは「誘因(インセンティブ)」と呼ばれるもので私たちの外にあるものによる刺激です。これによって私たちの行動が誘発されるわけです。代表例は、目標達成の奨励金や昇進、労働条件の改善などです。
ハーズバーグという学者はこの「内発的動機づけ」と「外発的動機づけ」をもとに「動機づけ−衛生理論」を発表しました。この理論は、(・・・続きは下記PDFファイルをご覧ください)
中堅社員・チームリーダーがキーパーソン
社員満足度調査や組織開発度調査などの「モラルサーベイ」もこのような点に注意して分析・評価し、次の取り組みを考えなければまったく役に立たないということになってしまいます。業者任せの調査では、組織の実態を読み違えてしまい、改善につながりにくいのはこういったことを理解しないまま取り組みを進めている場合が多いようです。
モチベーションについての正しい理解を進めたうえで、それを実際のモチベーションアップにつなげる「キーパーソン」はやはりミドル層です。現場にも近く、経営陣にも近い、ミドル層のパイプ役としての機能発揮を(・・・続きは下記PDFファイルをご覧ください)
弊社ではこのような中堅社員・チームリーダーに対する能力開発を実施する際、各企業各職場の実態をふまえて、オリジナルの研修カリキュラムを提供しています。関係者へのインタビューやアンケートをふまえて、研修に留まらず、職場で、仕事でいかにして実践できるかを念頭に、人材育成を支援しております。
ご興味のある方は、お気軽にお問合せ下さい。
PDFファイル収録内容 [A4:6ページ]
- ■モチベーションとは?
- ■なぜ「モチベーション向上」は放置されやすいのか
- ■経営者のモノサシで判断しない
- ■モチベーションを高める2つの要因
- ■中堅社員・チームリーダーがキーパーソン
中堅社員・チームリーダーの能力開発のポイント(3)
〜部下・後輩のモチベーションを高めるためには〜[前編]
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